内臓脂肪とは腹腔内の内臓周囲に存在している脂肪ですが、特に腸を固定している腸間膜という薄い膜に付着しています。
また、同様にお腹周辺に付く脂肪として、皮下脂肪と呼ばれてる脂肪がありますが、内臓脂肪と皮下脂肪の違いは右図のようになっています。
皮下脂肪の方は皮膚下に付くのに対して、内臓脂肪は内臓の周辺に付く脂肪です。
そのため、同じ脂肪であっても、それぞれに、身体に引き起こす影響や対策も変わってきます。
腸間膜は、たくさんの血管が張り巡らされており、血管内に入った脂肪はそこから門脈を通って肝臓に流れます。
通常脂肪は筋肉などのエネルギー源として使用されていますが、余った脂肪は予備として体内に保存されます。
それが、筋肉が働くことなく脂肪が消費されないと、体内に溜まり続けてしまいます。
一般的に内臓脂肪があっても、外見で目立たないことが多いのですが、過剰に蓄積されていくと腹部だけがポッコリと突き出た体型となります。
女性よりも男性の方が溜まりやすい内臓脂肪
また、脂肪とは女性の方が身体に溜まりやすいと思われがちですが、内臓脂肪に関して言えば、女性よりも男性に多いのが特徴です。
それは、男性に多く分泌されている男性ホルモンには、筋肉量を増加させる働きがあるために、筋肉のエネルギー源である脂肪を溜めこむ体質があるからです。
さらに、肝臓から処理しきれなくなった脂肪は、再度血管内に流されます。
すると、血液がドロドロになってしまうため、血管壁が厚く硬くなったりする動脈硬化を引き起こします。
よく言われる、血管内部にコレステロールが蓄積するという状態です。
このように内臓脂肪は、糖尿病や高脂血症、高血圧など数多くの生活習慣病になる危険因子なので、皮下脂肪に比べると生命への危険度は高いと言えるでしょう。
また血管内だけでなく、大腸まで達した大便の元になる内容物の中にも脂肪が含まれています。
これらの脂肪は便秘でなければ、そのまま体外に排泄されるのですが、便秘の場合には大腸内に長く留まってしまい、それだけ腸粘膜から脂肪が吸収されてしまいます。
それが内臓脂肪となったり、動脈硬化を引き起こす原因となるのです。
内臓脂肪が大腸の蠕動運動を抑えて便秘になることも
腸間膜は腸を覆うように固定されてはいますが、かなり可動性はあります。
そこに内臓脂肪が厚く付着してしまうと、腸の筋肉は動きを抑制されてしまいます。
つまり、内臓脂肪量が増えることで蠕動運動が鈍くなり、便秘になってしまうのです。
さらに便秘が慢性化すれば、内臓脂肪の増加という悪循環につながります。
基本的な食事や運動などの生活を改善することは、必然的に便秘も解消されます。
便秘解消の即効性や予防を助ける食べ物┃便秘解消や予防に効果のある運動
このような、便秘と内臓脂肪の悪循環を繰り返さないためにも、まず、身体に負担の掛からない自然な方法で、便秘解消を即効で行なうことが大切になります。
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