腸内の環境や健康に関して善玉菌や悪玉菌という言葉を聴かれたことやご存知な方も多いと思います。

そして、最新の研究でダイエットなどに関連するする肥満体質、乾燥肌や吹き出物などで揺らぎやすい肌コンディション、さらに、アンチエイジングや人間の寿命にまで影響を与えることなどが解明された腸内フローラという存在をご存知でしょうか?

最近ではその働きや効果をNHKなどの各テレビ局の健康番組や美容・健康雑誌などで取り上げられることが増えています。

ここでは、腸内フローラと便秘の関係について解説致します。

腸内フローラって何?

まず、腸内細菌と言えば種類にして100種類以上、数では約100兆個以上ほどあり大きく分けて腸内環境や身体全体の健康に影響する、善玉菌や悪玉菌が有名ですが、それ以外にどちらでも属さない日和見(ひよりみ)菌と呼ばれる物が存在します。

腸内フローラを構成する善玉菌と悪玉菌と日和見菌腸内フローラは腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)という1つのグループで、その中に善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類の細菌がバランスを保ちながらびっしりと棲みついています。

そして、このバランスが崩れて悪玉菌が優勢になると便秘や下痢など色々なデメリットが表れますが、ここで問題になるのが日和見菌の存在です。

日和見菌はその名前の通り普段は、善玉菌にも悪玉菌にも属さないどっち付かずの腸内細菌です。

しかし、腸内環境で悪玉菌(大腸菌、ウェルシュ菌など)が優勢なら悪玉菌に加担し、逆に善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌など)が優勢なら善玉菌に加担するという性質を持っています。

そして、健康的な腸内環境を維持されている方の腸内細菌の割合でも、日和見菌が70%、善玉菌が20%、悪玉菌が10%となっています。

しかし、ひと度、慢性便秘になってしまい善玉菌よりも悪玉菌が優勢になると、さらに70%の日和見菌が10%の悪玉菌に加担してしまうのです。

つまり、腸内フローラでは、常に善玉菌と悪玉菌が精力争いをしていると考えると分かりやすいと思いますが、そこで、悪玉菌が優勢になるキッカケである便秘になると、腸内フローラ全体の状態も悪くなってしまいます。

腸内フローラと美容や健康の関係

そして、腸内フローラの状態は、肌コンディション、アンチエイジング、ダイエットなど美容に関する状態や身体全体の健康維持とも密接な関係があります。

例えば腸内フローラが健康的な状態であれば、女性ホルモン(エストロゲン)に似たエクオールという物質の分泌が促進されます。

女性ホルモン(エストロゲン)は、排卵後に分泌量が多くなり便秘の原因にもなる黄体ホルモンが分泌される前の排卵期頃に分泌量が増えるホルモンです。

腸内フローラが良いとエイジングなどの肌コンディションが改善女性ホルモン(エストロゲン)は、お肌にハリやツヤなどを与える効果があり、エクオールにも同じ効果があるとされています。

これは、両方に肌内の保湿成分であるコラーゲンやセラミドなどの生成を促進する効果や古い肌細胞から新しい肌細胞に再生(新陳代謝)させるターンオーバー機能の活発化など、アンチエイジングを含めた肌コンディションを良い状態にする効果があるためと言われます。

また、このように腸内フローラやエクオールの良い影響は肌コンディションだけでなく、身体全体の各機能の新陳代謝も活発になることにも繋がっていくので、ダイエットや肥満体質にも密接な関連のある皮下脂肪内臓脂肪の燃焼効率も良くなるわけです。

便秘で腸内フローラの状態が悪くなると

便秘になると、さまざまな身体の不調や揺らぎ肌になることで吹き出物や敏感・乾燥肌による肌荒れや赤みなど、不快な状態を覚えるようになります。

これは、体外に排出されることなく腸の中に宿便が溜まった状態になると、そこからアレルギー症状などを引き起す毒素や有毒な腐敗ガスなどが発生するためで、便秘の時におならや便が臭くなるのはこのためです。

さらに、これらの便秘によって発生した毒素や有毒ガスは、血液に乗って体内に巡り、疲労、肩凝り、頭痛、肥満などの自覚しやすい症状を引き起こすだけでなく、ウィルス等に対抗する免疫力まで低下させてしまいます。

それ以外にも大腸がんを引き起す発がん物質を生成したり、口臭体臭をきつくさせるなど、私たちが簡単に考えている以上に便秘は恐ろしいものなのです。

そして困ったことに、便秘になると、今度は便をエサにして悪玉菌がどんどん増えます。

つまり、腸内フローラの状態が悪くなると便秘になり、便秘になると悪玉菌が増えてさらに便秘がひどくなるという、悪循環に陥ってしまいます。

その結果、腸内フローラの状態が悪くなる影響を受けて、健康維持に対する色々なリスク原因が発生する確率も高くなり、それが寿命にまで影響すると考えられています。

腸内フローラを改善するには

ほかにも腸内フローラの状態が良いことによるメリットは数多くありますが、状態が悪いよりも少しでも良い状態であることに越したことはありません。

そのためには、今現在、慢性的な便秘状態が続いている方や、すぐに便秘になりやすい方などは、これらの問題を体に負担が掛からないと同時に即効性の高い方法で解消させましょう。

そして、腸内フローラの状態を改善するのに最も効果的でありながら簡単な方法は、これまでの食生活を改善することで、さらに、腸内フローラを良い状態にする食べ物の大半は、便秘解消の即効性や予防効果を高める食べ物とも重なります。

そして、今現在便秘の悩みを抱えていない方が、これらの食べ物をバランス良く摂取することでも腸内フローラを改善することに効果的です。

腸内フローラの状態が悪くなる悪玉菌優位の状態から抜け出すには、善玉菌を増やして日和見菌も善玉菌の味方につけるしかなく、これまで以上に善玉菌を増すことで、便秘が解消されるのと同時に腸内フローラの状態も改善されます。

また、毎日忙しく外食が多くなりがちなど食生活の改善にあまり時間を取れない方などは、善玉菌が配合のサプリメントやヨーグルト以上に腸内の生きた善玉菌を活発にさせる高純度なオリゴ糖食品などを摂取することで、効率良く善玉菌を増やすことができます。

このように、便秘は腸内フローラの状態の善し悪しと密接に関連しているので、便秘で悩まれている方は即効で解消させ、そうでない方は腸内細菌で最も多い日和見菌が常に見方になってくれるような、自分の生活習慣に合った食生活を送ってください。

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