神経伝達物質やニューロン女性には女性らしい身体の機能を働かせるために、脳からの神経伝達物質やニューロンなどを介して、女性ホルモンと呼ばれるものが分泌されています。

そして、女性ホルモンの中にも色々な種類があり、女性が毎月の生理(月経)や妊娠・出産など身体の状態に合わせて、分泌の量や種類などのバランスが大きく変化します。

たとえば、女性が出産後から母乳が出るのは、乳汁を作るプロラクチン、それを射乳させるオキシトシンというホルモンが分泌されるようになるためです。

しかし、これらの女性ホルモンの中に、女性が慢性的な便秘になりやすい環境を作ってしまい『不通ホルモン』という不名誉な別名で呼ばれてしまうホルモンがあります。

それが、黄体ホルモンです。

黄体ホルモンは、脳から分泌促進の指令が出ることにより、卵巣から分泌される女性ホルモンの一種です。

学術名ではプロゲステロンと呼ばれていますが、一般的には黄体ホルモンという呼称で使われることが多いです。

黄体ホルモンが分泌される時期と働き

黄体ホルモンは女性に初潮が始まり、卵巣が成熟する15歳前後から主に黄体から分泌されます。

女性が思春期頃や閉経される更年期の前後から、急に便秘体質に変わってしまう原因の1つに、黄体ホルモンをはじめとする、女性ホルモンの分泌変化があります。

黄体ホルモンの働きは、卵巣から分泌されるホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)と共に、生理(月経)や妊娠に関して大きな役割を果たしています。

では、黄体ホルモンの『黄体』とは何でしょうか。

これは、女性の排卵期なども含めた、生理(月経)周期なども含めて解説致します。

生理(月経)周期との関連

通常、卵巣には卵胞といって、卵子が入っている袋が存在します。

これが、人それぞれの体質により周期の日数が変わることがありますが、こちらでは、平均的に28日間で変化を起こす状態として解説致します。

月経の内容前回の月経で不要な子宮内膜がはがれて、血液と一緒に体外へ排出(生理)される日を1日目とし1~6日目は月経期です。

そして、6~12日目頃は増殖期、または、卵包期で、脳から出る卵胞刺激ホルモンによって卵胞は成熟し、エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、子宮内膜を増殖させる働きを起こします。

その後、12~16日目頃からエストロゲン(卵胞ホルモン)濃度が上昇してくると、脳から黄体形成ホルモンが大量分泌されて排卵が起こります。

この時、卵胞から卵子が飛び出して、卵巣から子宮に向かって進み始めます。

排卵後の16日目以降は分泌期、または黄体期と言われ、卵巣に残る卵胞は黄体と呼ばれていて、そこから、分泌されるホルモンなので、黄体ホルモンと呼ばれています。

黄体ホルモンの最初の作用は、受精卵が着床するため子宮内膜をふかふかにすることです。

しかし、黄体ホルモンは、体内に水分を溜める作用もあるため、排卵後の時期はむくみを訴える女性も増加します。

また、月経の体温変化は、エストロゲン(卵胞ホルモン)が多い月経の1~12日目頃が低温期、黄体ホルモンの分泌が多い12日目以降から高温期となります。

ここで、妊娠が成立しなかった場合、黄体ホルモンは萎縮して白体となり、子宮内膜が剥がれて次回月経の最初に、血液と一緒に排出されます。

妊娠後の黄体ホルモンの分泌

そして、妊娠が成立した場合は、引き続き黄体からは、黄体ホルモンが分泌され続けます。

妊娠中の黄体ホルモンは子宮の収縮抑制して、流産や早産から赤ちゃんを守る働きとと同時に、腸の蠕動(ぜんどう)運動も抑制してしまうため、便秘やお腹の膨満感を訴える方もいます。

妊婦さんの黄体ホルモンしかし、黄体ホルモンのこのような働きの理由は、妊娠に備え妊婦さんの身体が準備を始め身体の中に水分や栄養を蓄えて、赤ちゃんのために胎盤や羊水などの環境も作っています。

そして、胎盤が完成する妊娠16週頃からは、黄体ホルモンは胎盤から分泌されるようになり、出産と同時に黄体ホルモンの分泌は少しずつ低下していきます。

それに変わって出産後は乳汁を作るプロラクチンや射乳させるオキシトシンというホルモンの分泌量が増えることで、母乳が出始めます。

黄体ホルモンは、妊婦さんに便秘やむくみなど招くホルモンでもありますが、妊娠状態を維持し赤ちゃんを出産するためには、とても重要なホルモンでもあるのです。

黄体ホルモンの分泌による便秘を解消・予防する

現実問題として、黄体ホルモンによる便秘を完全に解消することは、かなり難しいことです。

それは、健康な女性ほど、黄体ホルモンが正しく分泌されているからです。

また、黄体ホルモンの分泌を抑制する場合、婦人科での診断を受けて処方されるホルモン生剤の低容量ピルを毎日服用する必要があります。

逆に、黄体ホルモンの分泌が不足すると黄体機能不全という状態で、不妊や不正出血の原因にもなってしまいます。

そのため、黄体ホルモンが原因となる便秘は『どのように予防するか?』が重要です。

それには、普段からバランスの良い食生活を送ることや適度な運動を行うなど、事前予防として便秘になりにくい体質作りで、根本の部分から改善していく必要や腸内環境も便秘になりにくい善玉菌が優位な環境を整えることも大切です。

また、腸内環境を善玉菌が優勢な環境に整えるのに、善玉菌を含んだヨーグルトなどの食べ物を摂入れるのも良いですが、それ以上に善玉菌を増やす効果が高く、妊娠中出産後の授乳中でも摂取できるオリゴ糖食品サプリメントなども効率良く善玉菌を増やすことに効果的です。

また、黄体ホルモンは腸内から水分を吸収させ、その作用で、大腸が水分不足で便が硬くなり、コロコロした便が少量しか出なくなるので、普段から水分摂取を意識することも効果的です。

このような、生活習慣を取り入れて実行し、黄体ホルモンが分泌されていても、その影響による便秘を事前予防できる体勢を整えておくことは可能です。



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