また、朝にバナナを食べることで、ダイエットの効果と便秘解消の効果が同時に表れるとして、テレビ番組で取り上げられていたのを、ご覧になった方も多いと思います。
ほかにも、離乳食を始めたばかりの赤ちゃんのレシピにも、バナナはよく登場します。
特に、黄色く熟したバナナは栄養価も高くて、これらの効果が高そうなイメージがあります。
しかし、意外にも青いバナナの方が、便秘解消には効果的です。
青くて未成熟のバナナには、レジスタントスターチというでんぷんが多く含まれており、消化されにくいために大腸まで容易に達します。
そして、でんぷん質でありながら不溶性食物繊維、2種類の食物繊維の特性を持っています。
と食物繊維と言えば、便秘を解消に効果的なことと、ダイエット食品の主成分として配合されていることでも、ご存知の方は多いのではないでしょうか。
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゲル状になって便を出しやすくし、不溶性食物繊維は、水分を吸収して、便の量を増すことで大腸の壁を刺激して蠕動運動を促します。
バナナには善玉菌を増やす成分が含まれている
そして、大腸の内部まで到達したレジスタントスターチは、腸内細菌の作用によって発酵され、酢酸、コハク酸などの有機酸になります。
このような有機酸は、大腸とって健康な弱酸性に保つため、悪玉菌が育たない環境を作り出し、悪玉菌より善玉菌が優位な環境にして、排便しやすくなるのです。
ほかにも、バナナの成分に含まれているオリゴ糖は、善玉菌の一種であるビフィズス菌を増やす役目があります。
ビフィズス菌の増加も腸内を弱酸性に保つので、悪玉菌の増加を抑制することになります。
このように、腸内環境が整うことで、腸の蠕動運動も促され便秘も解消されていきます。
慢性的な便秘状態が続き、大腸内のビフィズス菌が不足している時は、ビフィズス菌や乳酸菌が豊富なヨーグルトと一緒に摂取すれば、大腸内の善玉菌を増やす効果も高まります。
これは、特に面倒な調理などが必要ではないので、朝忙しく、なかなか朝食が摂れない方であっても、毎朝の朝食代わりにバナナとヨーグルトだけでも、摂取することをオススメします。
しかし、ビフィズス菌は口から摂取した場合、胃酸など消化酵素の影響で、大腸まで達する数が少なくなるので、確実に効果を期待するなら1週間くらい継続した方が良いでしょう。
塩分調整や身体のむくみを摂る効果も
また、果物類全般に含まれているカリウムですが、バナナにも1本に約540mg入っています。
カリウムには体内の塩分を調節して体外に排出し、身体のむくみを取るという作用があります。
そのため、尿として体外に出て行くほかに、腸の粘膜から大腸内にも水分を取り込むことから、便を柔らかくする効果があり便秘解消の効果にもなります。
このように、栄養価が豊富で腸にも優しいバナナは、弛緩性便秘や直腸性便秘の解消に、とても有効です。
また、不溶性食物繊維が含まれている食べ物は、痙攣性便秘には好ましくないと言われますが、それは、一度に大量摂取した場合で、1日に1~2本程度の摂取なら、大腸への負担になるような刺激にはなりません。
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