思春期の女性思春期は、これまで過ごしていた子供の身体から、それ以上に長い期間を過ごす大人の身体への変化が少しずつ始まる大切な時期です。

また、これまで以上に精神的に自分のアイデンティティー(主体性)を表すようになり、親を含めた周りの大人に対して些細な事での口答えなども多くなることから、人によっては反抗期とも呼ばれます。

正式には第二次性徴期と言われ、男女共それぞれに性別に見合った身体的特徴が表れ始めます。

特に女子は初潮が始まることで、便秘の原因と深く関係する女性ホルモン関連の分泌量が大きく変化し、それに関連して便秘を引き起こしやすい黄体ホルモンなどの影響が表れます。

このように、身体的にも精神的にも大きな変化として表れるのが思春期ですが、発症することの多い便秘が、直腸性便秘と痙攣(けいれん)性便秘です。

こちらでは、思春期に多い便秘の種類や解消・予防法などの対策を紹介しています。

思春期で表れることが多い直腸性便秘

まず、直腸性便秘は、排便習慣の乱れによって起こります。

肛門の上にある直腸は、便が溜まり一定の圧力(30~40mmHg)が直腸内に掛かることによって、直腸壁が引き伸ばされます。

そして、この直腸壁に分布している骨盤神経を介して、神経の興奮が脊髄に到達します。

さらに、この興奮は脊髄から大脳へ伝えられ、大脳の命令で直腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進されることによって、便意をもよおします。

この時、肛門の内側にある内肛門括約筋という筋肉はゆるみ、排便の準備が整います。

トイレを我慢する女性しかし、思春期のお子様はトイレに行くことを恥ずかしがったり、何らかの理由でトイレを我慢することが多くあります。

この度重なる排便刺激の無視によって、次第に大脳は命令を出さなくなってしまいます。

こうなると、大脳からの命令が伝わらなくなった直腸に便が溜まったままとなります。

その結果、便を柔らかくする水分が腸に吸収されて硬くなった便は、腹圧をかけてもなかなか出すことが難しくなってきます。

また、硬い便を出した際に肛門が切れて出血する切れ痔になったり、長時間、便座に座ることでイボ痔になることもあります。

直腸性便秘の予防は、規則的な排便習慣を確立することが重要で、毎日決まった時間に排便し、また、大脳からの指令で便意を感じたら、早めに排便することを心がけましょう。

もちろん、便を出しやすくするために、食物繊維や水分を多く摂取することも大切です。

精神的に多感な思春期で表れる痙攣(けいれん)性便秘

もう1つ、思春期に多い便秘としては、痙攣(けいれん)性便秘があげられます。

痙攣性便秘の原因は、ストレスで副交感神経が緊張した状態になり、大腸が痙攣を起こすことで排便の働きが悪くなってしまうことを言います。

悩む思春期の女子また、今まで以上に自分の理想と現実との矛盾に対してストレスを感じることが多くなることや、受験や進学で判断を迫られる時期と重なった、精神的なプレッシャーなどもあります。

そのために、自律神経失調症や過敏性腸症候群の関連で発生することが思春期の女子には多く、症状では便秘と下痢を繰り返すという特徴があり、排便によって一旦は軽快する腹痛の繰り返しなどが見られます。

痙攣性便秘の場合は、精神的・心理的治療や全般的な日常生活の改善が大切であり、薬物治療を要することもあります。

思春期の便秘解消や予防をするには

思春期の便秘には痙攣性便秘のように治療が必要なものもあるため、日常生活の改善を試みても良くならない場合、病院を受診することをお勧めします。

思春期の便秘解消や予防も食物繊維や腸内環境を整える善玉菌を増やすバランスの良い食生活、適度な水分摂取などが大切です。

しかし、それ以上に、自分でも思春期を経験した周囲の大人が『自分にもこの時期があった』と理解して見守ってあげることも大切だと思います。



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