慢性便秘で悩む人の多くは、同時に、肌荒れなどの肌コンディション低下にも悩んでいることがほとんどで、さらに言えば普段から敏感・乾燥肌気味だったり季節の変わり目に肌が揺らぎやすいという点があるのではないでしょうか。
また、日常的に精神的ストレスが多く生活習慣が乱れがちだったり、どちらかと言えば魚よりも肉を好んで食べる人の方が、より肌荒れに悩む傾向にあるようです。
このような状態は、そのまま便秘の原因にもなることですが、便秘と肌荒れには、どのような繋がりがあるのでしょうか。
便秘と肌荒れの関連を食べ物を食べる段階から順を追って解説致します。
食べ物の摂取から排便までの流れ
まず、食べ物を摂取すると、胃や小腸によって、食べ物の分解と吸収が行われます。
栄養が吸収されてドロドロになった不要物は、やがて大腸へと送られます。
大腸では主に水分が吸収され、次第に便が成形されていきます。
便はS字結腸から直腸へと運ばれ、この時点で直腸の内壁が進展し、脳の排便中枢に排便の指令（信号）が届きます。
この信号で人間は便意をもよおすわけですが、便意を無視し続けると信号自体が出なくなって、直腸やS字結腸内にどんどんと便が溜まって、便意の我慢が普通になることで引き起こされるのが直腸性便秘となります。
さらに、この状態でも腸は便から水分を吸収し続け、ますます便は硬くなっていきます。
便は身体に不要な物質（老廃物）の塊で、少しでも早く体外に排出されなければいけませんが、体内に溜まり続けると、そこからさらに、ウェル菌や大腸菌などの悪玉菌が増殖していきます。
便秘で増加した悪玉菌が肌荒れ原因を作り出す
便秘で便が溜まり続けると、たちまち、腸内環境は悪玉菌優位となり、悪玉菌からは細菌毒素や発がん性物質、アレルギー症状の原因物質となるアレルゲンや腐敗ガスなどが排出され始めて、これらの物質が血管内に侵入し、血液ともに全身へと運ばれます。
もともと、慢性便秘になってない、健康的な状態の肌細胞からは、汗などの水分や、皮脂の汚れなどが分泌さています。
しかし、肌の細胞にも悪玉菌が排出した有害物質が溜まるため、肌の細胞や毛穴が詰まる原因となり、ニキビや吹き出物などでも肌が揺らぎやすくなり、その結果、全体的な肌荒れに繋がるのです。
それ以外にも血管を通して身体全体に運ばれる有害物質が汗や皮脂、そして唾液に分泌されて、体臭や口臭の原因にもなってしまいます。
慢性便秘が肌コンディションを整えるターンオーバーも低下させる
また、便秘は自律神経のバランスを低下させるので、身体の代謝機能も低下していきます。
そうなると、肌のターンオーバーまで低下して、シミやシワの原因にもなってきます。
肌のターンオーバーとは、シミやくすみの原因となるメラニン色素などを含んだ古い肌を身体の垢（アカ）として押し出すのと同時に新しい肌細胞を表面化させる、お肌の新陳代謝機能です。
この状態は、肌荒れ原因が体内にあるため、いくら美肌や美白効果の高い化粧品を使用しても肌荒れは改善されずに、肌コンディションの根本となる保湿力も下がります。
その結果、肌外の刺激からお肌を守って肌内の水分を蒸散させない肌のバリア機能までも働かなくなり、敏感肌や乾燥肌、さらには脂性肌（オイリー肌）までも引き起こしてしまいます。
たとえ、高いお金を出しエステ店でフェイシャルケアなど行なっても、肌荒れの根本的な原因となっている慢性便秘を解消できなければ、その効果も充分お肌には表れず、むしろ便秘の解消を即効で行うことの方が有効だと言えます。
また、精神的ストレスの蓄積や肉中心の食生活も、腸内環境を悪玉菌優位にさせてしまうため、便秘と同様に肌荒れを招く一因になっています。
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